タイムカプセルあれこれ |
タイムカプセルの利用方法 |
卒園、卒業記念、披露宴、イベントなど。
タイムカプセルは、いろいろな場面での演出に活躍してます。
密封されたタイムカプセルに込められた、未来への願い。
開封されたタイムカプセルから蘇る、過去の思い出。
そう聞いただけでも、ロマンチックで、胸がドキドキしてきます。
タイムカプセルは、埋設タイプと常設タイプがあります。
埋設タイプは、腐食・耐圧に強い金属性のカプセルを地中に埋めて、中に思い出の品々を入れます。
指定年月が経過したら地中から取り出し、カプセルの中からでてくる思い出の品々に、当時のことを振り返る、というイベントです。
常設タイプは、地中には埋めずに、ショーケースなどに展示したり、家具の一部として飾ることもできます。 |
タイムカプセルを使用するイベント例 |
出産記念として、両親から赤ちゃんへの手紙、出産時の写真、出産時に使用した品を大切に保管して、小学校入学時、高校入学時、あるいは、20歳の誕生日に開封。
保育園・幼稚園、小学校、中学校、高校、大学等の卒業記念、あるいは、サークルやクラブ、グループ、チームの記念に、将来の自分への手紙や夢を書いたものや、活動の記録、思い出の写真や品を入れて、成人式や同窓会で開封。
二十歳の成人式の記念にみんなで集まり、思い出の写真や品を入れて、同窓会で開封。
結婚記念に、結婚披露宴や二次会、パーティーで、ウェディングタイムカプセルとしての演出に使用。
お二人の思い出の品や、当時のラブレター、席次表など、式の記念となるもの、披露宴出席者や友人からの手紙などをカプセルの中に入れ、金婚式や銀婚式などの夫婦の記念日に開封。
披露宴の演出として、照明をおとした会場でスポットライトを受け、キラキラと新郎新婦に負けないくらいの輝きを放つタイムカプセルは、披露宴のハイライトを盛り上げてくれるのではないでしょうか。
創立記念・建築物の竣工記念、完工記念、周年記念などでは、当時の写真・新聞・貨幣・竣工図面・地域の地図などを入れておくと面白いのではないでしょうか。
あるいは、販促グッズ、地域のお祭りや、自治体・自治会での催しなど、イベント関係でも大いに活用できそうです。
また、お祝いのお届け物としても、お勧めです。
思い出をさらに素敵な思い出にする、ドラマチックな演出にタイムカプセルをお使い下さい。 |
卒業の贈り物・卒業を忘れられない日にするために |
卒業式。
終わりよければ全てよしというわけでもありませんが、気持ちよく卒業して、次のステップに進みたいですね。
友達や先生と別れるのは辛いかもしれませんが、この日が良い日になるような工夫として、タイムカプセルを使うイベントがあります。
数年後の再会を約束して卒業していくって素敵ですね。
未来の自分たちに向けてメッセージを残す。
タイムカプセルに何を入れるか考えるときのドキドキ感
タイムカプセルを埋めるときのワクワク感。
タイムカプセルを掘り出すときのスリル感。
と、タイムカプセルを埋めるという企画だけで、沢山の楽しみ、思い出が生まれます。
参加者の心をひとつにするイベントではないでしょうか? |
タイムカプセルの中には何を入れる? |
タイムカプセルの中には、時間の経過が感じられるものが面白いと思います。
ドラマや映画などで主人公とその友人たちがタイムカプセルを掘り起こしたり、回想シーンで、子供がタイムカプセルを埋めているシーンが登場したりします。
当日の新聞・週刊誌など、家族写真・友人との写真・近所の風景写真・住宅地図、お気に入りのおもちゃ・ゲーム、各種広報文・各種名簿、開封時の祝い式典補助(金一封)、作文や絵画、CDやDVD、もらった手紙・ラブレター、未来の自分への手紙、現行切手・貨幣・コイン、世界地図、寄せ書き(布・紙)、手や足の墨拓など。
逆に、収納するのには相応しくないも、タイムカプセルの中に入れてはいけないものもあります。
火薬類や圧縮されたガスなど、可燃物全般(マッチ・ライター・アルコール・ベンジン・シンナー・ガソリン・灯油・花火・ガスボンベ・固形燃料)、防虫剤・殺虫剤・漂白剤、乾電池・蓄電池・バッテリー、液状のもの、臭いを発するものなど。
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タイムカプセルの中身(紙について) |
実は、紙には、大きくわけて「酸性紙」と「中性紙」があります。
比較的安価で品質が安定している酸性紙が主流を占めてきたようです。
しかし、酸性紙には、退色が目立つという性質があり、長期保存には不向きであることが近年問題となってきました。
そのような背景から、白色度が高く、長期保存に適した中性紙が作られるようになりました。
通常での使用に限らず、タイムカプセルに入れる際にも、よりよい状態で残すことを望むのなら、中性紙の紙をお勧めします。
注意したいのが、使用した紙が中性でも、包装紙などの中性紙に接している紙や、他の素材から発生する化学物質が移行したり、空気中の化学物質が原因で劣化する場合もあります。
残したいものが酸性紙の場合、中性紙の封筒やフォルダに入れて保管するだけでも変わってきます。
保存容器との間に1枚、中性紙を挟むだけでも効果があるといわれています。
あるいは、中性紙に複写等したものを残すことをおすすめします。(例:新聞等)
中性紙、酸性紙と言われても、なかなかわかりません。区別する方法としては、
- 商品、メーカーによっては、中性紙の表示がされているものもあります。
- 紙を燃やしてみる。黒い炭化物ができるのは酸性紙で、白い灰になるのは中性紙です。酸性紙は硫酸イオンがあるので、繊維が炭化するからだそうです。
- 食酢に紙の小片を入れ、割箸などで沈めると、中性紙はごく小さな泡がポツリ、ポツリと発生します。
(備考)
作文原稿用紙の一般普及としてある低価格タイプものは、およそ中性紙ではありません。(メーカーによっては、高級タイプとして中性紙のものを販売しています)
一般のクラフト封筒等は中性紙ではありません。
画用紙も、中性紙のものを選んだほうがよいでしょう。
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タイムカプセルの中身(筆記具について) |
紙は中性紙がよいということですが、手紙などを入れる場合、鉛筆とペン、どちらで書くのがよいのでしょうか?
タイムカプセルの中で高湿度状態になった場合を考えると、鉛筆で書いておく方がよいようです。
身近な例でみますと、紙にボールペン・サインペン・水性ペンで書いたものを洗濯等で水にぬらすと、文字が流れたり、にじんだり、消えることがありますが、鉛筆で書いたものは、しっかり流れず残っています。 |
タイムカプセルの中身(写真について) |
写真は、地上に放置しただけでも時が経つと、程度の差こそあれ、色が褪せたり、黄ばんだりします。
あるいは、何枚か重ねて置いていた場合、湿度の関係で、くっついたりしています。
酸性紙の紙箱やクラフト封筒に入れておくのは、おすすめできません。
タイムカプセルに入れる際も、ラミネート加工、そこまでしなくても、ポケットアルバム等に入れて外気と直接触れないようにしておくのがおすすめです。
さらに、写真は退色しにくい長期保存用プリントをお勧めします。
ちなみに、カラー写真よりモノクロ写真の方がより長期保存に向いております。
モノクロ写真の「画像」は黒化した「金属銀(Ag)」です。
銀は保存に強く、ベースの紙や表面のゼラチンがもつ限り「画像が消える」ということはありません。
ところが、カラー画像は「色素」でできてます。これは紫外線や熱、ガスなどで化学変化を起こし、いったん分子が壊れると「色」が消えて、時間と共に「薄くなる」なります。
ネガはさらに長期保存に向きません。 |
タイムカプセルの中身(ビデオテープ・カセットテープ・MD・CD類について) |
各種メディアは、温度・湿度・静電気に弱いです。
データ破損の可能性もあります。
特に、磁気テープ類は非常に弱く、理想的な環境は温度15〜27℃、湿度40〜60%の状態です。
管理を怠ると、すぐカビが生え、埃・磁気にも弱いです。
長期保管するときには、一番最初の巻き戻しの状態にしなければなりませんが、テープを長い間、巻きっぱなしにしておくと、温度湿度の膨張、収縮で、ゆがみが発生している場合もあります。
1年に1度は早送り、巻き戻しをして、温度湿度、樹脂材料から発生する物質によってテープの接着がすることのないように、管理することが必要。と、各メディアメーカーも推奨しています。
どうやら、テープ類は、タイムカプセル内に長期保存をするには、大変難しいモノのようです。
再生できるか不確実な要素がありますが、これも思い出のひとつとして、タイムカプセルの中に入れてみるのもよいでしょう。
また、最近の情報技術の進歩は加速度的に目覚しいものがあるので、数年後のカプセル開封時に、そのメディアを再生できる機械が残っているか、ということも考えておく必要がありそうです。 |
埋設タイプのタイムカプセルを埋めるコツは? |
大切な思い出がいっぱい入った、大事なタイムカプセルです。
水没と紛失にご注意下さい。
まず、水没事故の原因は、内部の結露と気圧の変化による収縮膨張作用によるものです。
この事故を防ぐには、タイムカプセルの中に入れる品を、ドライヤー等を使用して十分に湿気を飛ばし、乾燥剤や脱酸素剤を入れ、ビニール等で包みこむ作業をしましょう。
長い年月の使用において、天災や土地の地質等、条件によっては密閉性が低くなる場合もあります。
それを防ぐためにも、カプセル自体を腐食に強いポリ袋に何重にも包んでからビニールテープでしっかり止めます。
包んだカプセルを、更に別の容器に入れてから埋めることができれば、なお効果的です。
埋める場所ですが、長い年月を通して変化がない場所を選びましょう。
さらに、塩分、水分が少なく、水はけがよい場所を選び、地中深い所に埋めることをおすすめします。
湿気と温度変化を少なくすると収納品の変質を遅らせることができるといわれているので、埋めるには深ければ深いほどよいということになりますが、最低1メートル程度をお勧めします。
タイムカプセルにとって、温度変化が最も害になるので、地中に水が流れていたり、季節によって洪水や熱波に見舞われる場所は不適切といえます。
さらに、埋設した場所が後にわかるように目印(杭・表示等)を複数用意しておくことをお忘れなく。
埋めたまではよかったけど、どこに埋めたのかわからなくなって、掘り起こせなくなっては、タイムカプセルの楽しみも半減します。
本製品は水中では使用できません。
また、地中においても、過度の重圧には耐えられませんので、ご注意ください。 |
タイムカプセルの有効期限? |
私たちの大切な思い出を長い間、しっかりと保存、保管してくれるタイムカプセルですが、タイムカプセルには寿命があるものなのでしょうか?
タイムカプセルは埋設と常設にも違いがありますが、10年〜20年以上は持つとされています。
タイムカプセルを土中に埋設した場合(周囲の環境にも大きく左右されますが)、こちらのタイムカプセルは、18-8ステンレスを使用しているためカプセル自体の変色・変質には強いです。
しかし、タイムカプセルの中身の劣化については、中に入れる物に左右されます。
つまり、あまりに長い年月を経ると、タイムカプセル自体は無事でも、中に入れていた思い出の品が、様々な理由で劣化している場合があります。
色あせた写真や絵、ボロボロになった手紙など、それもそれで思い出らしいと思うのですが、それにも限界があります。
10年〜20年程度のうちを目安に、節目となる日に掘り起こされるとよいのではないでしょうか?
どうしても、それ以上長く埋めておきたい場合は、タイムカプセルを何重にも包装し、中に入れるものにも気を遣い、中身が酸化しないような工夫が必要になってきます。 |
いざ、タイムカプセルを掘り起こそうとしたら… |
タイムカプセルを埋めたあとに、タイムカプセルが行方不明。
作り話ではなく、よくある話だそうです。
意外にも、土中の中は、変化が激しいものです。
長い年月が経過すると、土地の転売などで土砂が掘り起こされたり、建物が建てられたりすることも。
歴史のある学校で、校舎等の増築などで土を掘り起こすと、タイムカプセルがごろごろでてきた、という話もありそうですね。
また、悲しいかな、目印になるものが消失したために、埋めた場所が特定できないこともあります。
そういうときは、金属探知機を使って大体の位置を確かめるしかありません。
しかし、あまりに深く土中に埋めていると、金属探知機にも引っかかりません。
長い年月のことを考えると目印になるものはひとつで安心するのではなく、複数用意しておいたほうがいいでしょう。
簡単に目測できるように、(壊れそうにもない)建物と建物の目印の交差する場所に埋めるのも一つの手です。
あるいは緯度と経度を数センチ単位で計測できる測量機械を用いて、正確に埋めた場所を特定しておくのもどうでしょうか。
車のナビゲーションを使ってもいいかもしれません。 |